お風呂に首まで使った状態でメジャーを使ってお腹周りを測ると、
空気中に比べてなんと3~5cmほど縮むよ。
お風呂の物理的な作用だけど、
これを【静水圧作用】と言って、
文字通り浴槽に入ったお湯の重さの圧力が全身にかかることだね。
その重さは意外なほどあって、1mの水深で1平方cm当たり100gの水圧。
つまり、身長170cm・体重60Kgの人の場合は
首から下の体表面積から計算すると、
なんと全身に約600㎏の水圧がかかっている計算になるね。
この静水圧作用によって血液循環がよくなるんだよ。
理由は大きく二つあって、一つめは【静水圧による静脈還流量の増加】。
そもそも老廃物を回収して心臓方向に戻る静脈血は、
動脈血に比較して血流が悪く、脚部の静脈などは重力によって
さらに戻る力が弱いよね。
だけど、お湯に入ると体表にある血管に水圧がかかり、
その水圧により血流が心臓の方に押し戻されて、
その押し戻されて増えた血液がさらに循環させるために
全体的な血流が良くなるよ。
二つめは【マッサージ的効果】が期待できるよ。
お風呂に入った時は体表の血管に水圧がかかり、
身体全体を押さえつけている状態だけど、
浴槽から上がった途端に開放されるので、
血が勢い良く流れ出し、マッサージと同じ効果を生んで血液循環を上げるだよ。
ただ、お風呂に浸かるだけで、血流が良くなるなんて素晴らしいよね。
縮んだお腹周りはお風呂から上がると戻るから、痩せた訳ではないよ(笑)
参考・引用元『入浴検定公式テキスト お風呂の「正しい入り方」』