過酷な肉体労働や運動をした後はもちろん、デスクワークで疲れた時も お湯に浸かってのんびりしたいよね。
スマホを浴室に持ち込み、見逃したドラマの再放送を観たりしながら長湯すれば、 なおさら癒されると考えていたひとも多いと思う。
だが残念ながら、疲れをとるために長湯をするのはベストな方法ではないんだ。
そもそも疲労とはなぜ起きるのか。
その定義は難しいけれど、総体的にいえば 「疲労」とは、細胞が生命活動を行なった結果として生み出される二酸化炭素や 乳酸などの老廃物が蓄積し、細胞の活動機能が落ちることだ。
つまり老廃物を回収し、再び活動を行うための酸素と栄養分を補給することが 疲労回復の基本的なメカニズムになるのだ。
このことから疲労回復に最も重要なのは「血液循環」であることが、お分かりいただける と思う。 同時に、心身の緊張状態が続けば、その回復作業が追いつかないので、心身を リラックスさせて、副交感神経が優位な状態に持っていく必要もある。
それを踏まえて、疲労回復に効果的な入浴方法を紹介しよう。 まずはシャワーではなくて、湯船にしっかり肩まで浸かる全身浴が重要だ。
全身浴で十分な体温上昇(0.5度~1度)、血流アップによる老廃物の代謝、副交感神経の 刺激による心身のリラックス効果を目指していく。シャワーではこれらの効果は得られな い。
ポイントは3つ。 1つ目はお湯の温度、2つ目は水位、3つ目がお湯に浸かる時間だ。
まず温度は40℃前後がいい。誰にとっても低リスクで、交感神経優位にならず、 リラックスして浸かっていられる湯温なのだ。水位は肩まで浸かる全身浴だ。
銭湯や温泉などの深風呂では、静水圧効果で、湯上がりの血流アップも期待できる。
そして今回のテーマとなるお湯に浸かる時間だが、長湯ではなくて理想は「10分~15分」 だ。 この時間で、心身に大きな負担をかけず、体温を0.5~1度まで上昇させることが できるのだ。
長湯は、身体に負担をかける場合もあるうえ、前にも紹介したけれど 肌の水分をキープしている皮脂やセラミドが流失して、カサカサ肌になりかねない。 ということで、
今回のおさらい。 疲労回復には、「40℃のお湯に全身浴で10~15分」。覚えておこうね。
おっと、それから元気をとりもどすには栄養補給も大切だ。
温泉、そして美味しいお料理もすべて揃っている万葉の湯沼津館は、 疲労回復には最高なのだ。
よ~く、よ~く、覚えておこうね。
今年のブログはこちらで最後じゃ。来年もおじさんの豆知識にお付き合いいただけると嬉 しいな。一年間ありがとう。お疲れ様でした。
参考・引用元『入浴検定公式テキスト お風呂の「正しい入り方」』