それが一番だ。
答えがシンプルすぎて、拍子抜けした方がいるかもしれないな。
しかしむくみをとるには「肩までお湯に浸かる」のが、一番効果的なのだ。
その理由を知ればきっと納得するだろう。まぁ続きを読んでほしい。
そもそも、どうして“むくむ”のかというと、体内の水分代謝が落ちるからだ。
血管と細胞の間は「細胞間液」という水で満たされていて、その量は
全身で11ℓにも及ぶ。
細胞間液は血液に乗って全身に運ばれる栄養や酸素などを、血管から滲み出る
カタチで細胞に届け、ついでに老廃物を回収して血管に再吸収される。
しかし血流が落ちるとこの動きが鈍り、その結果、身体の各部位で細胞間液が滞って
むくみの原因になる。このむくみ解消において、肩まで浸かる「全身浴」が
お薦めだ。
子供の頃「お風呂に入る前にトイレを済ましておきなさい」と言われたことはないかな?
実は、お風呂に入ると、体内では尿意を催すシステムが稼働するのだ。
静水圧作用といって体全体に水圧がかかることで下半身も圧迫される。
静脈還流により、血液が上半身に戻ってくると、脳は利尿作用をもたらすホルモン
「心房性ナトリウム利尿ペプチド」を増やせという命令を出すのだ。それにより尿意が促されて、
塩分や老廃物の排泄が促進されるとうわけだ。
お風呂によるデトックス効果は、発汗によるものと思っていたのではないかな?
もちろんそれもあるけれど、入浴中の汗腺による排泄作用よりも、腎臓によって作られる
尿による老廃物排泄効果の方が、はるかに大きいんだ。
もう一度まとめよう。全身浴による静水圧作用で、塩分や老廃物を排泄する
メカニズムを稼働させることが、むくみ解消に役立つってわけだね。
むくみ解消には、熱いシャワーや半身浴より全身浴!
また賢くなってしまったね。
参考・引用元『入浴検定公式テキスト お風呂の「正しい入り方」』